祁答院バスの記録(その6) |
JA前の交差点から蒲生町へと抜ける県道396号線を南下します。土曜日の朝ですが、通勤と見られる車の往来がそれなりにあり、徒歩で初めての道を行く心細さを和らげてくれます。
徐々に山あいに入り民家も完全に途切れた場所に、中武集落への分岐路があり県道とお別れ。いきなり杉の木に覆いかぶされるような道で、本当にここはバス道なのかと不安になります。少し開けた場所に民家がポツリと。「中武後」の停留所標識が見えて一安心します。
歩き始めておよそ一時間、坂を上り切り、少しだけ下ると、ようやく開けた場所に出ます。「中武公民館下」停留所はすぐ近く、位置の確認ができて、また安心。少し早く着いたので周辺を散歩してみます。公民館は小高い場所にあり、集落を見渡すことができました。
「バスが無くなると聞いて、乗りにきました」と伝えると、
「じゃっとなあ~、無かごっなっと(無くなると)不便やっとお」
「かねても乗りよいやったですかぁ?」
「はい、病院に行きよったと」
新しいデマンドシステムにも不安を語られ、普段利用をされているご年配の方々には、バス廃止は影響が大きいようです。
発車時刻の3分程前に、バスが回送でやって来ました。既に「矢立公民館~大村温泉」の朝1便を走り「中武公民館下」からの便は2行路目となります。
「秋上」から「JA上手支所前」までは、下り坂も手伝ってあっという間。運転士さんにお礼と後ほどまたよろしくお願いしますと伝え下車しました。